作曲のコツ! 初心者が知っておくべき、たった1つのこと

作曲を志す人なら、誰しもが「最高の楽曲」を作りたいと思います。

自分の曲を聞いてくれた人が、もし感動で涙を流してくれたら、、、これほど嬉しいことはありませんよね。

感動をより多くの人に伝えるための方法を、このサイトに凝縮したいと思います。

作曲って何?

作曲とは、過去の記憶をたどり、その記憶に対して、自分自身の感性をプラスして新しいものを生み出す作業です。

「過去の記憶をたどる」ということは少しわかりにくいですが、音楽を勉強して、新しい響きや感動したメロディが呼び出されることはもちろんのこと、「人生経験」そのものも多分に呼び出され、楽曲を大きく左右することもあります。

明るい人生を歩んできた人は、悲しい楽曲をつくってもどことなく光が差し込むような暖かい楽曲だったり、悲しい人生を歩んできた人は、楽しい楽曲をつくってもどことなく切ないイメージが自然と埋め込まれることがよくあります。

ビートルズの楽曲でも、どことなく漂うリバプールのどこかもの悲しいような、工場地帯の冷たさを感じるクールな曲も多いですよね。

なので作曲とは、自分が影響を受けた音楽の研究と、歩んできた人生経験がイメージや方向性の引き出しとなり、「メロディ」や「音の響き」に自分の感性や好みを加えて新しく生み出す作業のことです。

よりよい作曲をするために

生まれてきた生い立ちなどの人生経験は、そう簡単に路線を変更したりすることはできません。なので、「音楽の経験、研究」をすることが、人生経験に深みを与えたり、幅を広げたりすることにとても有効です。

例えば、大好きな楽曲はたくさんあると思うので、その曲を片っ端から聞いて、歌って、できれば楽器でコードを弾きながら、その楽曲の気持ちよさ、心地よさ、カッコよさを何ヶ月、何年もかけて体に染み込ませていくことは、制作の引き出しを増やすことにとても効果的です。

そうして体に入ってきた音楽たちは、あなたの感性となり、作曲をする際に自然とあなたの色として湧き出てきます。

すごくわかりにくいですが、大事なことをまとめると答えは1つだけです。

「自分自身の持って生まれた環境」を基軸として、後付された「経験」「研究」の成果によってあなたのオリジナリティのある音楽が生み出されていくということは、自分が通ってきた道しか、音として表現することができないのです。

リンゴを絞っても、リンゴの味しかしないように、作曲はあなたの体に流れているもの以外は出てくることはありません。

だから、体の中にたくさんの音楽が流れるように、楽曲研究や楽器経験はとても重要な要素となっているのですね。

良い楽曲には、必ず生みの苦しみがある

たまに歴史的な名曲でも、意外に3時間でできましたとか、メロディが降ってきましたとい話は聞きますが、基本的にほぼ、、、ありえません><

もし、プロの作曲家の誰にでもメロディが降って湧いてくるようなことがあれば、私はこんなに苦しい人生ではありません笑

作曲の神様が突然名曲を授けてくれることは、プロ一流の作曲家でも、人生で一度あるかないかくらいの確率だと思ってください。

では、なぜ生みの苦しみがあるのでしょうか?

それは、次の2つの理由があるからでます。

自分はもっと良い曲ができると自信と期待があるから

自分は、意識しなくてももっとできる!と自分に期待をしています。

作曲によって、創作の自己欲求を満たそうとします。

その結果、生み出されたものになかなか満足しなかったり、もっといろんな工夫をしたいと思うようになります。

芸術家は、特にこの自己ハードルが高いですね。

中には②番の「人に聞いてもらう音楽」を全く意識せず、この①番だけを突き詰めて、「自分の音楽は聞きたいやつだけ聞いてくれればいい!」というスタンスの人も多いです。

「もっと凄いことを!もっと人と違うことを!」と作曲をすると、創作の99%が苦悩です。残り1%の完成の喜びを感じるために作曲をするのです

これは芸術音楽向きの作曲家の考えですね。

作曲家はいつも「音楽」には聞いてくれる人を意識しているから

自分自身が楽しめるだけの曲を作るならそれほど難しいことではありませんが、作曲家はだれしも、聞き手が納得して喜んでくれる楽曲をつくりたいから生みの苦しみが存在します。

作ってはダメ、作ってはダメを繰り返し、描き出した「非日常」がユーザーの心に突き刺されば、最高の「感動」を届けることができます。

自分の楽曲を「本当に感動しました。」と言ってくれることは、作曲家にとって至極の喜びなのです。

これは商業音楽向きの作曲家の考えですね。

でも、、、頭の中で出来上がった最高のイメージを、実際にメロディとして、アレンジとして搾り出す作業は、やっぱり地獄です。

ようやくイメージに片手がついたあたりで、そのイメージが突然シャボン玉のように消えてしまうことなんてしばしばです。

作曲とは、まるで映画のようなドラマティックなイベントです。そのドラマティックな制作現場から、震えるような感動を世界に届けていきたいですよね。

編曲とは?

作曲と編曲は、基本的には全く別のモノです。編曲は「アレンジ」とも呼ばれますね。

主に作曲が「メロディ制作」で、編曲が「伴奏制作」というイメージであれば間違ってはいません。

明確な違いとしては、「作曲」によって生み出されたメロディを、より魅力的に見せる作業が「編曲」と言うとわかりやすいかもしれません。

誰でも作れるような単純なメロディでも、そのメロディに、鮮やかな色を与えるコード進行(ハーモニー)、高揚感を与えるリズム、抑揚を与えるカウンターフレーズなどで、名曲のような仕上がりにすることができます。

日本のポップスでも、編曲(アレンジ)の良さで名曲になっている楽曲はありますよね。

文字通りたくさんの音を絡み合わせ、一枚の布を織るように「編みこむ」作業の事を編曲といいます。

そう考えると「編曲」という言葉を考えた人は本当にすごいですよね。あまりにも的確な言葉です。

良い編曲とは?

編曲は、メロディのよさを引き出すのが主眼であるので、あまり編曲が目立ちすぎてメロディの存在感を越えてしまっては意味がありません。

楽曲の基本は、メロディが主役です。

女性でも、あからさまな厚化粧で美人になっているより、元の素材をさりげなく生かしたメイクをして美人に見せる方が女性を輝かせることができますし、高度なテクニックが必要です。

最小限の音で最高に広がる音像を作り出すことが、編曲の目指すところです。

映画やゲームにおける編曲とは?

映画やゲーム等の劇伴をつくる仕事なら、この作曲と編曲はほぼ同じ意味合いになります。

例えば、主人公のテーマ音楽を作曲する場合、作曲だけでなく編曲もしなければなりません。オーケストラの楽曲なら、すべてのパートをつくるのですね。

歌モノなら、作曲家と編曲家がバラバラなのがほとんどですが、劇伴で楽器ですべて演奏する場合は両方一緒のことが大半です。