ミックス用ヘッドホンが変われば、ミックスのクオリティも一気にあがる、、、とよく聴きますよね。
まさにそのとおりで、良いヘッドホンを使えば楽曲のアラが良く見えます。
ここでは、オススメヘッドホンを選ぶ際の注意点と、おすすめヘッドホンを紹介していきたいと思います。
ヘッドホンは用途によって使い分けよう!
ヘッドホンには、使う用途によって、2つの種類があります。
まず1つめが、市販されている完成された音楽や映像作品についている音を、より迫力のある音で、より気持ちよく聞くためのヘッドホンです。これはリスニング用と呼ばれます。
2つめは、その音自体が持っているサウンドを、脚色せず原音を忠実に再生して聞かせてくれるヘッドホンです。これはモニタ用と呼ばれます。
なので、リスニング用とモニタ用を聴き比べると、補正の入ったリスニング用の方がやはり音は良いように聞こえます。
ですが、、、
DTMではそれがダメなんです。
DTM用のヘッドホンとして最適なのは、原音を補正がなく帯域をフラットに再生してくれるのが良いヘッドホンなんです。
モニタ用ヘッドホンですね。
性能の違い
それぞれの性能の違いをまとめると、こうなります。
リスニング用ヘッドホン
- 音楽観賞用長時間聞いてもでも疲れにくい
- 気持ちのよい音が聴ける
モニタ用ヘッドホン
- 原音を出来るだけフラットに再現
- 音のクセを極力排除部品保有の在庫が長い
そのヘッドホンの性能の違いを、メガネに例えて説明してみますね。
あなたの目の前に、スッピンの女性が1人いるとします。
リスニング用メガネを使って女性を見ると、そのスッピン女性は、まるでプロのメイクさんが化粧をしたかのように美しく、そして美肌であるように見せてくれます。
キラキラしてみえますよ。
では次に、モニタ用メガネで見てみましょう。
すると今度は逆に、スッピンの女性はそのままスッピンとして見えきます。
それどころか、、、よく見ると、肌荒れとかシミががこれでもかと言わんばかりに浮き出て、本来その女性が持っている肌の根本の問題点を否が応でも見せつけられます。
えええ!こんなに肌って荒れてたっけ、、、?と思うかもしれません。
両者の見えるところは完全に逆になっていますね。
これが両者のコンセプトの違いです。
性能の違いによる影響
ここまでくればわかりますね!
DTMにとって良い方は、肌荒れがしっかり見えるモニタ用メガネですね。
自分の曲のミックスでのアラや、足りない音や帯域がしっかりと理解することができれば、その問題点を修正していくことができます。
アラがしっかり見えるモニタヘッドホンで、もうアラが探せない、、、というところまで作りこめば、どんな環境で聴いても最高の楽曲になりますね!
そうやって、クオリティの高い楽曲ができてゆきます。
なので、自作曲をミックスをするには、必ずモニタ用ヘッドホンで行ってください。
リスニング用とモニタ用ヘッドホンを見分けるには?
じゃあ、リスニング用ヘッドホンとモニタ用ヘッドホンはどうやって見分けたらいいのでしょうか?
まず、見た目からでは全くわからないんです><
しかも、「リスニング用」「モニタ用」と、明確には分けられているわけではありません。
モニタ用として使っていたヘッドホンは、実はリスニング用だったという話も良く聞きます。
こうならないために、見分ける方法は1つだけあります。
例えば、一般的な電気屋さんに売っているものは大半がリスニング用です。
一般の方がモニタ用を求めているはずがないですよね!
なので、モニタ用ヘッドホンを探す方が難しくなります。
例えば、サウンドハウスのように、プロオーディオを専門に扱っているサイトでは、「リスニング用」「モニタ用」としっかり分けて扱っています。
一般リスナー向けではない「モニタ用ヘッドホン」は、そういった専門サイトで探すことが一番リスクが少ないです。
ちなみに、このサイトで紹介しているヘッドホンはすべて「モニタ用」です。
プロの現場では必ず使われている定番ヘッドホンも紹介していますね!
オススメヘッドホン
■ プロフェッショナルモニターヘッドホン
■ インピーダンス:63Ω
■ 最大入力:1000mW
■ 再生周波数帯域:5~30,000Hz
■ 感度:106dB
■ プラグ形状:ステレオ標準プラグ
■ ケーブル:2.5m ストレート
■ 重量:200g(コード含まず)
MDR-CD900ST が良いと言われる理由
言わずと知れた音楽業界の標準とも言えるヘッドホン。
テレビでレコーディングのシーンが流れるとほぼこのヘッドホンですね!ちょっとした憧れのヘッドホンの1つでもあります。
非常にフラットな周波数で、音に余計な色づけなくバランスよく音が出ます。なので、しょぼいミックスにはしょぼい音で、最高のミックスには最高の音でモニタできます。
市販のリスニング用のヘッドホンに慣れてしまった人、このヘッドホンで市販の音が出るようになればあなたも一流の仲間入りです。
■ プロフェッショナル・モニターヘッドホン
■ 形式:ダイナミック密閉型
■ ドライバーユニット:40mm・ネオジウムマグネット
■ インピーダンス:64Ω
■ 再生周波数特性:10~30,000 Hz
■ 感度:108 dB/mW @1kHz
■ 最大許容入力:1,000mW
■ コード長:約2.2m(OFC)
■ プラグ形状:3.5mm/6.3mmステレオ(金メッキ)
■ 重さ:約240g(コード含まず)
CPH7000 が良いと言われる理由
名機「MDR-CD900ST」をモデルにして制作されただけあって、音の路線はMDR-CD900STと似ています。
なのでミックスには最適ですね。
ですが、本家のMDR-CD900STには少し及ばないという意見は少しあります。
確かにそうではありますが、この価格帯を考えたら十分なコストパフォーマンスです。
MDR-CD900STは高いから、もう少しお手頃のなのが、、、と思う初心者の方には十分オススメできるヘッドホンです。
唯一の注意点として、エージングは100時間ほどと少し長めに必要です。
■ 密閉ダイナミック型
■ インピーダンス:38Ω
■ 再生周波数特性:15~28,000 Hz
■ 感度:99dB/mW
■ 最大許容入力:1,600mW
■ コード長:約2.2m(OFC)
■ プラグ形状:φ6.3mm標準/φ3.5mmミニ(金メッキ)
■ 重さ:約285g(コード含まず)
audio-technicaATH-M50xGM が良いと言われる理由
名機「MDR-CD900ST」よりも音の解像度が高いのでは!?という声も聞こえるくらい性能が高いヘッドホンです。
特に、低音の解像度には定評があり、ベースやバスドラの調整に適しています。
高音もキツい音ではなく、柔らかな聴きやすい高音となっています。
費用対効果で言えば、かなりのクオリティのモニタヘッドホンといっても良いでしょう。
みんなが持っているMDR-CD900STではなく、ちょっと個性を出したいと思ったらこのヘッドホンにすることをおすすめします。